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「名古屋市役所本庁舎 正庁」が特別公開!! 普段は入れない場所を見学したら発見がいっぱいでした【訪問レポート】

昨日、令和7年5月8日は7・5・8が並ぶ「名古屋の日」。これを記念して、名古屋市役所では通常は一般公開されていない名古屋市役所内のメインホール「正庁」の特別公開が行われました。

名古屋の行政の中心である名古屋市役所のメインホールである「正庁」は、まさに「名古屋の中の名古屋」とも言える場所。ナゴヤトコトンも特別公開された「正庁」を見学してきましたが、これまで知らなかった発見がいっぱいありました。

そこで今回は、名古屋の日に特別公開された「正庁」の見学レポートをお届け。実際に現地に足を運んだからこそ分かった「名古屋のメインホール」の知られざる秘密をお届けします。

名古屋市役所は重要文化財!

名古屋の行政の中心である名古屋市役所本庁舎は1933(昭和8)年に建てられた歴史的建造物。地上5階、地下1階建てとなっており、中央には名古屋城を思わせる屋根がついた塔もそびえています。

文化庁が公開している「文化遺産オンライン」によると、名古屋市役所は当時の市庁舎として突出した規模を誇るとのこと。昭和初期を代表する庁舎建築として国の重要文化財として指定を受けました。

重厚な雰囲気を漂わせる名古屋市役所は、ドラマや映画のロケ地として使われることもしばしば。正面入口すぐの場所にある玄関ホールに使われている大理石は国会議事堂を建築した際の余材が使われており、この石が使われているのは国会議事堂とこの庁舎だけと言われているそうです。

名古屋市役所のメインホール「正庁」に潜入!

重厚な雰囲気が格式の高さを物語る「正庁」

今回特別公開された「正庁」は、名古屋市役所5階に設置。正面玄関の真上にある、他とは少しデザインが異なる場所が「正庁」のある場所になります。

竣工当時は儀式・典礼の際にのみ使われていた場所であり、現在も式典や辞令交付など名古屋市の重要な儀礼の際などに使用されているとのこと。ニュースとして見かける「名古屋市長の年始あいさつ」もこの正庁で行われているそうです。

入口の扉をくぐると中はこんな感じ。昔ながらの趣のある重厚な空間が広がっています。

名古屋市役所 本庁舎 正庁内部

重厚な雰囲気を持つ正庁は、映画やドラマなどのロケでもたびたび使用されています。今回の特別公開でも過去に行われたロケの様子が紹介されていました。

正庁の格式の高さを物語るのが天井。天井は格縁と呼ばれる角材を格子状に組み、その間に格間(鏡板)を張った「格天井」と呼ばれる造り。「格天井」は伝統的な最も格式の高い天井様式とされおり、木造復元された名古屋城本丸御殿でも見ることができます。

細かな寄木細工となっている床も格式の高さを表していますね。

壁の下側は黒い大理石が張られています。大理石も装飾の金具も重厚感たっぷりです。

大理石をよーく見てみると、気になるモノを発見! これもしかすると、アンモナイトの化石……?

壁面にある時計も趣深いデザイン。こちらも現役稼働中です。

時計の下には歴代名古屋市長の写真が掲示。ここには退任された市長が掲げられるとのことで、前市長である河村たかし氏の写真もありました。

正面のステージで意外な発見!

正庁で最も目立つのが、正面にあるステージ。名古屋市長の年始挨拶で見たことがあるという方も多いかもしれません。

このステージは、もともと天皇・皇后両陛下の御真影(御写真)を掲げる奉掲所として設置されたものとのこと。当時は元旦・紀元節・天長節・明治節の四大節の際に御真影が飾られていたそうです。現在は国旗と名古屋市旗が掲揚されています。

ステージ上からの眺めはこんな雰囲気。市長になった気分を味わえました(笑)

ここで一つ気づいたことが。掲揚されている名古屋市旗、意外なことに「白地に赤のまるはち」となっているんです。

職員さんにお話をお伺いしたところ、この「白地に赤のまるはち」が正式な名古屋市旗とのこと。名古屋市役所の屋根にも同じデザインのものが掲げられているそうです。赤いまるはちは普段なかなか見かけないだけに、驚きの発見でした!

正式な名古屋市旗は「白地に赤のまるはち」!

正庁に飾られている絵画を描いたのは、名古屋に縁が深いあの有名人のおじいさん!

正庁には数々の書や絵画も飾られていました。三英傑としておなじみの織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の肖像画には名古屋らしさを感じますね。

この三英傑の絵画は昭和時代に活躍した名古屋にゆかりのある日本画家・林雲鳳氏によるもの。その後調べてみると、林雲鳳氏の孫が「いつやるか? 今でしょ!」で有名になった予備校講師の林修先生であることにビックリ! まさかここで林先生に繋がるとは思っていませんでした。

「正庁」を見てみたい人は11月3日を今すぐチェック!!

今回は、名古屋市役所のメインホールにあたる「正庁」の見学レポートをお届けしました。国の重要文化財として指定されている名古屋市役所の中でも、貴賓室と並んで最も格式が高い部屋ということもあり、歴史を感じさせる重厚な雰囲気は圧巻の一言でした。

名古屋市役所本庁舎正庁は通常は公開されていませんが、例年であれば「文化の日」である11月3日には一般公開が行われているとのこと。今年も例年通り公開する予定となっているとのことなので、生で見たい方は今のうちから11月3日のカレンダーにチェックを入れておくことをおすすめします。

名古屋市役所本庁舎の歴史などについては名古屋市役所ホームページをご覧下さい。

名古屋市:名古屋市役所本庁舎について(暮らしの情報)
名古屋市役所本庁舎の紹介をしているページです。

名古屋市役所本庁舎に行くには

名古屋市役所本庁舎は地下鉄名城線『名古屋城』駅(旧市役所駅)のすぐ近く。地下からも直結しています。

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この記事を書いた人
ナゴヤトコトン編集長

ナゴヤトコトンの発起人兼編集長。名古屋を毎日面白がっているうちに「こうなったらトコトン面白がってやろう!」とノリと勢いだけでWebマガジン「ナゴヤトコトン」を立ち上げた模様。
名古屋と名古屋めしが何よりの栄養源。好きな金鯱は名古屋城の金鯱。

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