全国でわずか3例しかない、超激レア歩道橋です。
歩道橋といえば、大きな道路を安全に渡るために道路の上を横断するように作られているのが一般的。しかし、名古屋には「道路を貫通する歩道橋」という全国でもほぼ見られない非常に珍しい構造の歩道橋が存在します。
「道路にぶっ刺さる歩道橋」があるのは名古屋市熱田区・内田橋北交差点
超激レアな「道路を貫通する歩道橋」があるのは、地下鉄名城線・熱田神宮伝馬町駅から南へ徒歩10分弱の場所にある内田橋北交差点。五叉路になった大きな交差点の上に国道247号の陸橋がまたがる名古屋でも有数の巨大交差点にかかる「内田橋北歩道橋」がウワサの激レア歩道橋です。
内田橋北歩道橋が刺さっているのは伏見通から知多産業道路へと続いていく国道247号・新内田橋の橋脚部分。橋脚のど真ん中にコンクリートのトンネルを作り、その中を歩道橋が通り抜けています。
歩道橋の東側から上ってトンネルに接近するとこんな感じ。トンネル部分には手すりは設けられていませんが、路面そのものはシームレスにつながっています。
トンネルの西側はYの字の形で二手に別れています。これもまた歩道橋としては比較的珍しい構造ですね。
トンネルを潜り抜けるとそこは雪国ではなく「七里の渡し公園」。かつて熱田・宮宿と桑名宿を結んでいた東海道唯一の海上路「七里の渡し」の船着き場がこの辺りにありました。
五叉路の上に国道の陸橋がまたがるという巨大かつ超複雑な内田橋北交差点。特に東西への移動は交通量の多い大きな道路を何本も跨がなければならず、通常の横断歩道では渡りきるのも大変になります。とはいえ、歩道橋を設置しようと思っても今度は国道の陸橋である新内田橋が障害に。だったら橋脚を貫いてしまおう!という流れでこの不思議な歩道橋が誕生したものと思われます。
こうした「道路を貫通する歩道橋」は非常に珍しく、ナゴヤト編集長が確認した範囲では内田橋北歩道橋意外には2箇所しかありません。
そのうちの一つが東京都にある高島陸橋の歩道橋。内田橋北歩道橋と同じように橋脚にトンネルが設けられているタイプです。
もう一つが国道1号と国道302号が立体交差する「かの里東交差点」の歩道橋。こちらはトンネルではなく橋桁の構造物の歩道橋が完全に貫通する形になっています。これもまた激レアですね。
全国3箇所しかない激レア歩道橋のうち、2つが名古屋に存在。珍しい歩道橋を見たいなら名古屋にぜひお越し下さい。
名古屋の激レア歩道橋「内田橋北歩道橋」を見に行くには
地下鉄名城線・熱田神宮伝馬町駅1・4番出口から南へ徒歩10分弱で到着します。