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三河湾「湾椀すし」が誕生!三河湾の海の恵み&知多の里の恵み&半田発祥の赤酢文化を一椀で表現 気になる味は?【独自取材/半田】

知多半田に新グルメが誕生!三河湾の海の恵み、知多半島が育んだ里の恵み、そして半田で生まれた赤酢文化が融合した新しい”郷土すし”「三河湾 湾椀すし」のお披露目会が12月12日(金)に開催されました。

ナゴヤトコトンでは「三河湾 湾椀すし」に参加して、そのおいしさを一足先に体験。この記事では、知多ならではのおいしさがぎゅっと詰まった新グルメ「三河湾 湾椀すし」のおいしさを実食レポートにてお届けします。

「三河湾 湾椀すし」は「湾椀すしプロジェクト」第3弾として誕生

https://www.mizkan.co.jp/sushilab/kataru/event/event_12.html より引用

「湾椀すし」とは、日本の”お酢”文化を育んできたミツカングループの「すしラボ」が各地の自治体と共同して取り組む「湾椀すしプロジェクト」から生まれた新しい形の「一椀のすし」。すしを通じて地域の風土や食材の良さを生活者に伝えることを目的とし、各地の湾や地域ならではの特徴をお椀に映し出す新しい”郷土すし”です。

「湾椀すし」の定義 ※ミツカン公式Webサイト内「すしラボ」より引用

一、その地域の湾で獲れる魚介を中心に用いた「新しい郷土のすし」であること。

一、その土地の食文化を反映する調理や加工が施され、その地域の食文化を映し出すものであること。

一、海の保全と関わりが深い山(陸)の食材(野菜や果物など)も使用していること。

一、椀で、すし飯をつくり、そのまま手軽に食べられるものであること。

2025年10月には、「湾椀すし」の第1弾として富山・氷見のおいしいものをすべて盛り込んだ「富山湾椀すし」が発表。氷見市漁業文化交流センターで開催される「ひみ食彩まつり」で販売したところ、荒天にもかかわらず、終了1時間前には300食が完売するほどの人気を集めました。

2025年11月には、第2弾となる「静岡駿河湾 しずまえの湾椀すし」も発表。ミツカンの『カンタン酢』に特産のみかん果汁を加えてフルーティーな風味を演出した特製すし飯に、”しずまえ”の魚介や静岡が特産である缶詰などをのせた、地元食豊かな寿司が生まれました。

湾椀すし™とは【すしのイベント(12)】 | すしラボ(SUSHI LABORATORY)│ すしを知り、作り、楽しむウェブサイト │ ミツカン
(12)湾椀すし™とは【すしコラム/すしのイベント】すしに関する行事・イベントをご紹介します。

湾椀すしの第3弾として「三河湾 湾椀すし」が誕生!そのお味は?

そんな「湾椀すし」の第3弾として開発が進められていたのが「三河湾 湾椀すし」。古くから漁業や海運、醸造業が盛んである、日本の食にも大きな影響を与えてきた三河湾の食文化を発信して行こうと、ミツカンと愛知県・半田市などが連携して準備が進められてきました。

今回発表された「三河湾 湾椀すし」の定義は以下の通りです。

「三河湾 湾椀すし」の定義

一、酢飯に赤酢を使用していること

一、三河湾の海の恵みを使っていること。

一、三河湾流域の里の恵み(肉・野菜・卵など)を使っていること

一、ひとつの椀の中に“三河湾らしさ”が表現されていること

最大の特徴となっているのが酢飯に「赤酢」を用いること。ミツカンが江戸時代に生み出した熟成した酒粕を熟成させて作られる赤酢は、まろやかな酸味と濃い旨味を持っていることからすし酢として人気を集め、日本のすし文化の発展に大きく貢献しました。「三河湾 湾椀すし」を考えるのであれば、三河湾に面する半田生まれの「赤酢」は欠かせません。

一方で、「赤酢」以外の部分については、大きく「三河湾」をキーワードとしながらもあえて食材などを細かく指定していないとのこと。「湾椀すしプロジェクト」を推進する株式会社Mizkanの赤野裕文さんによると、将来的には三河湾を取り囲む知多・三河の各地域にも広まってほしいということもあり、お店ごと・地域ごとに個性ゆたかな「三河湾 湾椀すし」を作ってもらえるようできるだけ制約の少ない定義にしたとしたとのお話でした。

株式会社Mizkan 赤野裕文さんは「お酢のエキスパート」

「三河湾 湾椀すし」が初お披露目!そのおいしさは?

2025年12月12日には、関係者を集めた「三河湾 湾椀すし」お披露目会が開催。ナゴヤトコトンもお披露目会に参加し、実食させていただきました。

今回のお披露目会で披露されたのは、半田市にある「寿司 吉祥」さんが作った「三河湾 湾椀すし」。知多半島・阿久比で獲れた米とミツカンの赤酢の最高峰である「山吹」を用いたシャリに、三河湾の海の幸と、知多半田の里の恵みがふんだんに盛り付けられた、見た目から楽しい豪華なお寿司です。

ほんのりと色がついた酢飯は、尖った酸味がなくまろやかな味わい。酢飯の上には地元産の椎茸ときくらげの煮物と、地元でとれた玉子を使った錦糸玉子が散らされており、酢飯といっしょに頬張ればこれだけでもグイグイ進んでしまいそうなとびっきりのおいしさです。

そしてその上には、シマアジのカルパッチョ、地タコのジェノベーゼ、煮穴子、巻きエビといった三河湾の海の幸に加え、知多牛ローストビーフ、さらにはアボカド、ミニトマト、れんこん、紫ブロッコリー、ブロッコリースプラウトとバラエティ豊富な具材がズラリ。単にお刺身をのせるのではなく、仕事が光るネタがのっており、一口たべるごとに味わいも食感も変化していくのが何とも楽しいです。

また、吉祥の「三河湾 湾椀すし」は、それぞれの具材に味がついており、どれも素敵なおいしさに仕上がっているのも特徴。洋風の味付けの具材でも懐の深い赤酢の酢飯がこれらをしっかり受け止め、「すしとして満点のおいしさ」となっているのが驚きでした。醤油をつけてなくてもバランスの良い味わいに仕上がっていたのは、吉祥の大将が長年培ってきた経験と腕が成せる技術があってこそです。

具材単独でもおいしく、酢飯と一緒に頂ければさらに味わいが膨らむ「三河湾 湾椀すし」。最初に具材をつまみにお酒を頂き、後からご飯と合わせて〆でいただくなんていう楽しみ方もできそうに感じました。

3月20日・21日に予定している発酵マルシェにて正式お披露目予定

「三河湾 湾椀すし」は、今後も生産者や飲食店と連携をとりながらさらなる開発が進められるとのこと。2026年3月20日・21日に半田赤レンガ倉庫にて開催予定の発酵マルシェイベントにて正式なお披露目が行われる予定とのことです。

将来的には半田市内はもちろんのこと、三河湾一帯の新しい食文化として飲食店や家庭に根付いていくようにしたいとのこと。三河湾のおいしいをトコトン味わえる「三河湾 湾椀すし」、これからの展開に期待です。

この記事は、特定非営利活動法人半田市観光協会のご好意により参加機会をいただきました、「三河湾 湾椀すし」お披露目会(2025年12月12日開催)にて取材した内容に基づいて作成しました。貴重な取材機会を賜りまして、誠にありがとうございました。

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この記事を書いた人
ナゴヤトコトン編集長

ナゴヤトコトンの発起人兼編集長。名古屋を毎日面白がっているうちに「こうなったらトコトン面白がってやろう!」とノリと勢いだけでWebマガジン「ナゴヤトコトン」を立ち上げた模様。
名古屋と名古屋めしが何よりの栄養源。好きな金鯱は名古屋城の金鯱。

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