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名古屋の新交通システム「SRT」が2026年2月13日より運行開始 出発式にて判明したSRTの注目ポイント&撮影スポット&注意点を総まとめ【独自/レポート】

名古屋市が導入準備を進めていたた新たな路面公共交通システム「SRT(Smart Roadway Transit)」がいよいよ2026年2月13日(金)より運行スタート。運行初日を2日後に控えた2026年2月11日(水・祝)午前10時より、SRT栄停留所にて出発式が行われました。

出発式には広沢一郎名古屋市長も登場

この記事では、ナゴヤトコトンがSRT出発式にてトコトン取材した内容を元に、SRTの注目ポイントや撮影スポット、乗車時の注意点などについてまとめてお届けします。

長さ18m超の超ロング連節バスで名古屋駅~栄を結ぶ「SRT」

2月13日より運行がスタートする「SRT」は、名古屋市では初めてとなる「連節バス」を用いた新しい”路面公共交通システム”路線です。全長18mを超える連節バスには、定員ベースで122名の乗客が一度に乗車可能。名古屋でも歴史の長いメインストリートである広小路通を中心とした、名古屋の風情あふれる景色を楽しみながらゆったりと移動できるのが特徴となっています。

”名古屋の街の景色を見ながら、移動そのものを楽しむ”のがSRTのコンセプト

SRTは「名古屋の景色を見ながら、移動そのものを楽しむ」ことをコンセプトとした交通システム。運行開始時点では名古屋駅~栄間で運行されることとなりますが、「地下鉄の代替」という位置づけでなく、「地上をゆったりと移動して、広小路通を中心とした名古屋の街の景色を楽しめる移動手段」となっています。

運行にかかる時間も名古屋駅から栄までは15分弱、栄から名古屋駅へは20分弱となっているのも「地下鉄の代替手段」ではない証。途中の停留所を地下鉄駅のある「伏見」ではなく「納屋橋・柳橋」「広小路本町」に設定しているのも。これまで地下鉄ではアクセスしづらかったエリアにも足を伸ばしてほしいという意味が込められています。

SRTの車両には驚きの注目ポイントがいっぱい! 特等席は車両後方に

SRTの車両はダイムラーバス社製の連節バス「シターロG」を採用。オリジナルの内外装を施した、名古屋SRTの独自の車両となっています。

2月11日に開催された出発式では、SRTの車両内部も報道陣に公開。ナゴヤトコトンも実際の車両に乗り込み、一足先にトコトンチェックしました。

前・中・後ろの出入口のどこからでも乗降車可能

今回運行が始まるSRTの注目ポイントの一つが「3ヶ所の出入口のどこからでも乗降車可能」ということ。従来の名古屋市バスでは車両前方の入口から乗車し中央~後方の出口より降りる「前乗後降」が基本となっていましたが、SRTでは車両の前方・中央・後方に設けられた3ヶ所の出入口どこからでも乗降車ができるようになっています。

前方出入口付近には運賃箱を設置

前方出入口には、従来と同じような運賃箱が設置されており、現金や交通系ICを使って乗車することが可能。また、運賃箱の横にはクレジットカードやQRコード読み取り端末も設置されており、タッチ式クレジットカードや「CentX」アプリで発効されるQR乗車券でも乗車することができます。

車両中央部と後方の出入口には、交通系ICカード決済端末と、クレジット決済・QRコード用の端末が設置されています。SRRTは「前払い式・定額運賃」での運行となるため、乗車の際に交通系ICやクレジットカードを端末にタッチしたり、QR乗車券を読み込ませたりしてから車内へと入ります。なお、車両中央部と後方の出入口は現金での乗車はできませんのでご注意ください。

SRTから降りる際には決済がいりませんので、近くの出入口からそのまま降りてOK。車両最後尾に乗車しても、後ろの出口からスムーズに降りられます。

座席は合計35席 バスとしては珍しい「ボックス席」もあり

SRTの車両内には前方側に18席、後方側に17席の合わせて35の座席を設置。バスには珍しいボックスタイプの座席も複数用意されています。

前方・後方の各2席は優先席となっている他、前方側には車椅子用スペースも2台分用意されています。車椅子用スペースは、折りたたみ式の座席となっており、車椅子の方がいない場合には座席を下ろして座ることも可能です。

車椅子スペースに近い車両中央部の出入口には、車椅子乗降用のスロープも完備。歩道との段差を解消し、スムーズに乗降できるよう工夫が施されています。

車両後方側「テーブル付きボックス席」はベストスポット!

SRTの”特等席”は、車両後方側にある「テーブル付きのボックス席」。「移動そのものを楽しむ」というSRTのコンセプトを体現した席に座れば、大きな窓の外を流れゆく名古屋中心部の景色を存分に楽しめます。

また「テーブル付きのボックス席」をはじめとした車内の各所の窓には透過式のデジタルサイネージも配備。サイネージに登場する観光情報や街のよもやま話などにも注目です。もちろん、連節バスならではの車両後方からの独特の眺めも必見です。

車両前方側のカウンターテーブルでは、スマートフォンなどの充電もOK!

車両の前方側には、バスとしては非常に珍しいカウンターテーブルが設置。テーブルに身体や荷物を預けながら車窓を楽しめるよう工夫が凝らされています。

SRT車内のカウンターテーブルには、USB充電ポートも複数設置されているのが特徴。DC5V3Aの高出力に対応しているため、端末が対応していれば急速充電を行うことも可能です。なお、充電ポートは「USB-C」形式となっているため、利用するためにはUSB-Cに対応したUSBケーブル(USB-C to USB-C、USB-C to Lightningなど) が必要となります。

連節部分には立ち止まらないよう注意

SRTの中央部分にあたる連節部分は、アコーディオンのような形になっています。連節部分はカーブなどの際に非常に不安定になることから、走行中はこの部分に立ち止まらないよう注意喚起が行われていました。

SRT停留所にも注目ポイントがいっぱい! ロゴに”隠れ金鯱”がいる?

大きな屋根がついたSRT栄停留所

SRTの停留所は「栄」を起点に、栄から名古屋駅方面へと向かう「広小路本町(西行)」「納屋橋」「名古屋駅桜通」、名古屋駅方面から栄へと向かう「名古屋駅(ミッドランドスクエア前)」「柳橋」「広小路本町(東行)」の合計7ヶ所が設置されます。このうち「栄」「広小路本町(西行)」「納屋橋」「柳橋」の4ヶ所については、屋根付きの停留所として整備が進められています。

屋根付き停留所には木製ベンチも設置。SRTを待つ間はもちろん、SRTを利用しないときにも座って一服ができるようになっています。

ちなみに、SRT栄停留所の木製ベンチには、樹心がしっかりと入った「芯持ち材」が使われていました。こうした細かな部分にも、強いこだわりが感じられます。

SRT停留所のスマートさを感じさせるデザインを基調としており、新しい交通システムであるSRTらしさが全面に現れています。行先を示す標柱などには、SRTのロゴもしっかりと配置。実はロゴを検討している段階では、Sの上側とRの”⊃”が組み合わさった部分が「金鯱」っぽく見えることから、Sのところに点を打って目を入れるというアイデアも議論されたそうです。目を入れるデザインは残念ながら見送られたそうですが、もしかすると将来どこかで”金鯱バージョンのSRTロゴ”こっそり登場するかもしれません。

「広小路本町(西行)」「納屋橋」「柳橋」の3ヶ所は仮停留所で運行がスタート

納屋橋停留所は現在も工事中

SRT停留所のうち、栄から名古屋駅方面へと向かう「広小路本町(西行)」「納屋橋」停留所と、名古屋駅から栄へと向かう「柳橋」停留所の3ヶ所については、停留所上屋の設置工事が諸事情により遅れたことから、2月13日の運行スタート時点では近隣にある仮停留所にて乗降が行われるとのことでした。3月末日までには工事を完了し、正式な停留所での運行が行われる見込みです。

乗り通しするなら「栄」停留所からの乗車が必要

栄と名古屋駅間を結ぶSRTですが、ナゴヤトコトンが取材したところによると、環状運転ではなく「栄を起終点とする往復路線」として運行であり、栄停留所ではいったん全員が降車する必要があるとのこと。通常の運賃で乗車する場合には、栄での再乗車の際に別途運賃が必要になります。

取材時に確認したところ、名古屋駅→栄→名古屋駅と乗車する場合には、いったん栄で降車して再度乗車する形となり、2乗車扱いとなるとのこと。栄→名古屋駅→栄と乗車する場合には1乗車扱いとなるため、SRTの全路線を乗り通ししたい場合には「栄」停留所からの乗車がおすすめです。

この他、例えば「広小路本町(東行)」の停留所から名古屋駅に向かいたいという場合にも、いったん栄で降車が求められ、2乗車扱いになります。「栄をまたぐ」形形の乗車はできませんので、十分ご注意ください。

当初は金土日月+祝日の9時台~17時台に、全12便を運行

SRT公式Webサイトより引用

2月13日のスタート時点では、週末をはさんだ金・土・日・月曜日の週4日と祝日のみSRTの運行が行われます。火・水・木は運行されないためご注意ください。

詳しい運行スケジュールや乗車料金などは過去のSRT関連記事にてご紹介していますので、合わせてご覧下さい。なお、当面の間は、SRTの運行に合わせて各停留所にスタッフが滞在し、乗車方法などについて案内が行われるとのことです。

名古屋市長おすすめビューポイントは「科学館」ナゴヤトコトンおすすめ撮影スポットは「希望の広場」

広沢名古屋市長のおすすめのビューポイントは「科学館からの車窓」

2月11日に開催されたSRT出発式には、広沢一郎名古屋市長も登場。出発式後に行われた試乗会にも参加し、SRTの狙いである「名古屋の街の景色を楽しみながらの移動」を存分に味わっていました。

試乗会を終え、報道陣のかこみ取材に応じた広沢名古屋市長へ、ナゴヤトコトンから「おすすめのビューポイントはどこでしたか?」と質問したところ「名古屋市科学館の特徴ある建物が見える瞬間良かった。名古屋の人にとっては当たり前になっているかもしれないが、観光で名古屋に来た方にはぜひ見てほしい」とのお話がありました。加えて、SRTが通る広小路通に立ち並ぶ歴史ある建造物の数々にも注目してほしいとも語っていました。

ナゴヤトコトンのおすすめ撮影ポイントは「希望の広場・北側(錦通側)」

ナゴヤトコトンが独自の視点で選んだSRTのベスト撮影スポットは「栄公園・希望の広場の北側(錦通側)」。希望の広場南側にはSRT「栄」停留所が設置されていますが、「栄」停留所を出発したSRTは、いったん広小路通りを東新町へと進んでから錦通から戻ってくるルートで運行されることから、希望の広場北側では名古屋のシンボルである中部電力MIRAI TOWERの真正面を通過するSRTの姿を撮影することができます。

ただし、タイミングによっては錦通り沿いのバス停にバスが停まっていることもあるため、かぶらずに撮影出来るかどうかは運次第。運が良ければ、上の写真のような名古屋感満点のSRTの姿を納めることができます。

SRTは名古屋の街をじっくり味わえる新しい「のんびり移動手段」

この記事では、名古屋の新交通システム「SRT」の全貌について、2月11日に開催された出発式での取材内容に基づいてナゴヤトコトン流で詳しくお届けしました。明後日13日からはいよいよSRTの運行がスタート。名古屋の街の姿をじっくり味わえる、「のんびり派」にぴったりな新しい移動手段がまもなく始動します。

SRTの詳細については、名古屋市のSRT公式Webサイトにてご確認下さい。

SRT名古屋丨Smart Roadway Transit
都心における回遊性の向上や賑わいの拡大を図るため、まちづくりと一体となった新たな路面公共交通システムのことです。 技術の先進性による快適な乗り心地やスムーズな乗降、洗練されたデザインなどのスマート(Smart)さを備え、路面(Roadway...

この記事は2月11日に開催されたSRT出発式での取材内容に基づいて、ナゴヤトコトンが独自に作成しました。記載内容については取材時点のものとなっていますのでご了承ください。

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この記事を書いた人
ナゴヤトコトン編集長

ナゴヤトコトンの発起人兼編集長。名古屋を毎日面白がっているうちに「こうなったらトコトン面白がってやろう!」とノリと勢いだけでWebマガジン「ナゴヤトコトン」を立ち上げた模様。
名古屋と名古屋めしが何よりの栄養源。好きな金鯱は名古屋城の金鯱。

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