
名古屋市港防災センターでは、企画展「百鬼騒乱~災いと妖怪伝承~」を開催中。地震や風水害、感染症など古くから数多くの災害に見舞われてきた日本各地に伝わる各地の妖怪・災害伝承や信仰、まじない等を紐解き、記憶や歴史を辿る希有な展覧会が行われています。
日本各地の“妖怪”や“伝承”から災害の記憶を紐解く

本企画展では、日本がどのような国で、どのような災害に遭遇してきたか、あるいは、どのように人はそれを捉え、心の安寧を得ようとしてきたかを様々な観点から紐解いているのが特徴。例えば豪雨と「龍」、洪水と「やろか水」、水害と「河童」、津波と「人魚(ザン)」、土砂災害と「法螺貝」、地震と「ナマズ」、噴火と「ダイダラボッチ」など、各災害に関係する多彩な妖怪のエピソードや物語をひまと来ながら、それぞれの土地のハザードや現在の科学技術と結びつく話題を紹介しています。
また、会場内には触れられる展示として本物の法螺貝が登場。他にも、絵馬、天狗の羽団扇、河童の手、土鈴など、人々の拠り所となり、人智を超えた存在として祈りの対象となる、災害を防ぎたいという願いがこもった物の実物も数多く展示されています。
さらに会場内には、地震の揺れを直前で感知する魚が跳ねる動画や法螺貝を吹く動画、名古屋中・高等学校減災チーム制作の火災旋風の動画も上映。妖怪と災害の効果音も会場に鳴り響きます。
7月8月は関連企画も多数開催 自由研究にピッタリなワークショップも

7月19日(土)~21日(月・祝)は、夏イベントとして「夏だ!ホンキの妖怪まつり!」を開催。7月19日には本企画展を監修した兵庫県立人と自然の博物館 高田知紀さんによるワークショップ「妖怪を探して自然災害に備えよう!」が、7月20日には静岡大学教育学部藤井基貴研究室による防災紙芝居「なんかようかい?ぼうさい妖怪?」も行われます。
さらに2025年8月9日には、港文化小劇場にてどうぶつ科学コミュニケーター”ぶっちー先生”の生き物研究ワークショップ「感覚を研ぎ澄ませ!動物から学ぶ!?災害サバイバル」も開催。この他にも、8月の土曜日には自由研究も役立つ様々なワークショップが開催されます。

企画展「百鬼騒乱~災いと妖怪伝承~」に行くには
企画展「百鬼騒乱~災いと妖怪伝承~」は名古屋市港防災センターにて2025年8月31日まで開催。地下鉄名港線『港区役所駅』から徒歩5分程度、ららぽーと名古屋みなとアクルスの道を挟んで向かい側にあります。
